お互いを尊重しあう、自分らしい農業【坂本正敏さん】

プロフィール

熊本県認定農業者連絡会議会長・玉名市男女共同参画審議会委員

夫婦で協力しながらトマトや米を栽培

農業分野での女性の活躍について感じていることは?

6次産業では女性の活躍が進んでいます。商品開発の際、男性では気付かないことが多いので、女性目線のアイディアが必要です。

しかし、農業全体ではまだまだ女性の立場が弱い部分もあるので、農業経営に女性が積極的に参画して欲しいと思います。会合などに出席するのは大部分が男性ですが、女性も経験を積み、情報に触れながら力をつけて、さまざまな場に出て欲しいですね。経験を積み、知識を得ることで、女性農業者の仕事に対する意欲が向上するのではないでしょうか。性別に関わらず、農業経営に関するスキルを身につけていくことが大切です。

仕事と家庭の両立はどのようにしていますか?

ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を意識しています。会議などで出かける際には、近所の人に手伝ってもらったり、家族の中で時間配分や仕事量を調整します。

農業に就く前は、私も妻も企業で働いていましたので、その経験を生かして、「自分らしい農業」をめざしています。「普通の農家になりたくない」という思いから、仕事の時間を決めて、効率よく進めて仕事と余暇のメリハリがある生活を心がけてきました。収穫期にはあまり休むことができないので、私も妻も互いに尊重しあい、自分の時間を確保しています。

男女共同参画社会を実現するためには?

「男性の理解と女性の勇気」が大切だと思います。女性は我慢ばかりせず、力をつけて一歩を踏み出し、自分の意見が言えるようになるといいですよね。

それと、相手に対する「愛」がなくてはなりません。夫婦や家族の間に「愛」があれば、お互いを尊重しあって家庭が円満になり、地域も円満になるのではないでしょうか。

若い世代へのメッセージ

「若さは可能性」だと思います。若い時期にいろんな経験をして、自分自身の生き方について考えてほしいですね。