みかんの産地ならではの味を伝えたくて
「やっぱり、私自身がみかんに育ててもらったようなものですから。みかんをどうにかしたいと思っていたんです」と農業法人「明るい農村天水」の代表、嘉永湯世さんはみかんへの思いを熱く語ります。
同法人がある玉名市天水町は、山あい一面にみかん畑が広がり、数ある熊本みかんの中でも、人気の産地。日当たりのよい斜面に植えられた天水みかんには、有明海からの潮風がコクと糖度をプラスしてくれます。
農業法人 明るい農村天水 代表 嘉永湯世さん
この地区での栽培の歴史は古く、江戸時代から。かの明治の文豪「夏目漱石」も、名作「草枕」に、みかん畑の情景を残しているほどです。その後、戦後の高度成長期には「黄色いダイヤ」と呼ばれるなど、みかんは、栽培のピークを迎えるようになりました。しかし、他の柑橘類の輸入自由化などから、昭和50年頃には値段が下落し、消費も低迷するように。
でも、「こんなに美味しい天水のみかん。もっとみんなに食べて欲しい」との思いは、嘉永さんの頭から離れません。嘉永さんは、農業法人として、製品開発、直売所やレストランなどを手掛けるなかで、「いつかはみかんの加工品を」と思い続けていました。
そんなある日、嘉永さんは、みかんをドライフルーツにすることを思い立ちます。「天日乾燥するだけでは、この製品は出来ないんですよ。満足いく製品になるまで、そりゃあ何回も試作品を作りました」。そうやって開発された「みかんチップス」は、パリッとした食感と口の中に広がるみかんの香りによって、同法人最大のヒット商品になりました。
嘉永さんは、「日本全国に玉名天水のみかんを届けたい」と、その夢に向かって走り続けます。
農業法人 明るい農村天水
郵便番号:861-5403
熊本県玉名市天水町部田見2850-1
電話番号・ファックス番号:0968-82-3366
ホームページ:http://www.akaruinouson.co.jp
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