色紙で表現する日常、玉名の風景。ちぎり絵作家・荒木聖憲さん
ちぎり絵作家・荒木聖憲(アラキミノリ)さん
1994年岱明町生まれ。2013年荒尾支援学校高等部卒業。
受賞歴
熊本県がんばる高校生(2010年・2011年)、東京ディズニーリゾート絵はがきコンクール ユニーク賞(2012年)、愛鳥週間用ポスター原画コンクール 金賞(2012年)、優秀芸術文化賞(2012年)
色紙で表現する日常、玉名の風景。
祝彩の生花」(2016年)…何度も同じ場所に色紙を重ね立体感を出している
1ミリメートルから数センチメートルにちぎった色とりどりの色紙を、ひとつひとつ貼りあわせて描く、ちぎり絵の世界。
岱明町に住む荒木聖憲さん(22歳)のちぎり絵は、多彩で、細やかな濃淡が素晴らしく、見る人が思わず触ってみたくなるほど繊細なもの。間近で見るまで、写真や絵画だと思う人も多いほどです。
荒木さんは、中学2年の時に裸の大将として有名な山下清の作品に触発され、身近な風景を題材にちぎり絵の制作を始めました。働いている今も、平日は4、5時間、休日は10時間ほど制作に打ち込んでいます。一作品完成させるのに5カ月かかることもありますが、これまでに完成させた作品は90点以上。ちぎり絵は独学で、極細のこよりを使うなど表現したいものに合わせて技法を考えていきます。1年前からは、風景画では使わない色や表現に挑戦しようと抽象画に取り組み、静物画の背景(1)にそのデザインが生かされることも。作品はこれまでに熊本県立美術館分館、玉名市立歴史博物館こころピア、カフェギャラリーなどで展示され、多くの観客の感嘆の声を集めてきました。
荒木さんは幼い頃に軽度の自閉症との診断を受けています。強いこだわりや自分なりのルールなどで生活のしづらさを感じることはありますが、ちぎり絵の制作に高い集中力、細部へのこだわりを発揮できたりと、障がいというより自分の特性の一つと捉えています。
日頃からカメラを持ち歩き、気に入った風景は作品の参考に。あなたの身近な風景も、いつか荒木さんのちぎり絵の題材になるかもしれません。
2「玉名高瀬花しょうぶまつり」(2015年)…色紙の表面をはいで空の透明感を表現。3「金閣鹿苑寺」(2010年)。4「行末川から見た風景」(2011年)…細かくちぎった紙で田んぼの稲を表現した通学路の風景。
数十種類の色紙を重ね濃淡を表現。
引用元:「ちぎり絵作家荒木聖憲」『広報たまな』平成28年12月号抜粋(PDF 約429KB)
※本ページは上記記事を元に加筆・修正して作成しました。人物の年齢・肩書きは平成28年12月1日現在のものです。
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