「金栗四三スピリットを語る」シンポジウムを開催しました
7月31日、玉名市「いだてん」地域振興協議会が、金栗スピリットを生かすプロジェクトの一環として、玉名市民会館大ホールにおいて、「金栗四三スピリットを語る」シンポジウムを開催しました。
講師は、大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺〜」でスポーツ史考証を務められた、筑波大学特命教授真田久氏と同体育系助教大林太朗氏に加え、スポーツジャーナリストとして活躍され、本協議会のマラニックコースの広告にもご協力いただいた、増田明美氏の3名です。
シンポジウムの様子
今回のシンポジウムは、真田特命教授・大林助教は「現代に受け継がれる金栗スピリット:時代考証を通して見えたもの」と題し、増田氏は「マラソンNIPPON、強さの秘密」と題し、それぞれご講演をいただきました。
真田特命教授・大林助教は、金栗氏が書いた小学校教員向けの指導書を紹介され、「十分練習して負けたらむしろ称賛するべきだ」「小学時代にものにしようとするのではなく、20代で大成すればよいという気長さがいる」等の金栗氏の言葉を、「現代の問題を先取りしている」と述べられました。
増田氏は、金栗氏著書「ランニング」の復刻版を手掛けられ、トレーニングを論理的に考察し、スポーツ界に影響を与えた金栗氏の功績を称えられました。
最後に、3名によるトークショーを行い、金栗氏の功績や精神、現代のスポーツ界について等会話が弾み、盛大なトークショーとなりました。
講師紹介
筑波大学 特命教授 真田 久氏
1955年東京都生まれ。筑波大学体育専門学群卒業。同大学院体育研究科修了。福岡教育大学助教授などを経て2008年より筑波大学教授。12年より18年まで体育専門学群長(学部長)を務める。古代から近現代のオリンピックに関する歴史人類学的研究や嘉納治五郎の思想と行動に関する研究に従事しつつ、オリンピックの教育的意義に関する実践的研究を行う。IOCオリンピック研究センター委員、IOA(国際オリンピックアカデミー)科学委員会委員、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会参与および同文化・教育委員会委員、スポーツ庁オリンピック・パラリンピック教育に関する有識者会議(スポーツ庁)座長などを歴任。近著に「嘉納治五郎―オリンピックを日本に呼んだ国際人」(2018年、潮出版社)。
筑波大学 体育系 助教 大林 太朗氏
1988年愛知県生まれ。筑波大学体育専門学群卒業。ギリシャ(オリンピア)への大学院留学を経て、2020年筑波大学大学院人間総合科学研究科修了。学位論文の主題は「関東大震災(1923年)後の東京市における体育・スポーツの振興に関する研究」。東京藝術大学非常勤講師、日本学術振興会特別研究員などを経て2017年より現職。国際体育・スポーツ史学会(ISHPES)若手研究者代表委員、スポーツ庁オリンピック・パラリンピック教育全国拠点会議構成員などを歴任。筑波大学では体育・スポーツやオリンピックの歴史学、人類学に関する授業・演習を担当し、また陸上競技部のアシスタントコーチ(十種競技・七種競技)を務めている。
スポーツジャーナリスト,大阪芸術大学教授 増田 明美 氏
1964年、千葉県いすみ市生まれ。成田高校在学中、長距離種目で次々に日本記録を樹立する。現役引退後、永六輔さんと出会い、現場に足を運ぶ”取材”の大切さを教えられ大きな影響を受ける。現在はコラム執筆の他、新聞紙上での人生相談やテレビ番組のナレーションなどでも活躍中。2017年4月から9月にはNHK朝の連続テレビ小説「ひよっこ」の語りも務めた。日本パラ陸上競技連盟会長、全国高等学校体育連盟理事、日本パラスポーツ協会理事。
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