光化学スモッグにご注意ください
光化学スモッグという言葉を知っていますか?
1970年、東京都で運動中の中学校・高等学校の生徒が被害を受けたことで、大気汚染の一つとして大問題になりました。その後も、関東・関西地域などで発生し被害者もでていましたが、2006年は長崎県や熊本市に、2007年には苓北町、天草市、菊池市でも光化学スモッグ注意報が発令され被害地域が広がりつつあります。
光化学スモッグとは、どんなものなのでしょうか?
自動車の排ガスや工場などから大気中に排出されるばい煙に含まれる「炭化水素」や「窒素酸化物」が太陽の強い紫外線を受けて、光化学反応によってオゾンなどの「光化学オキシダント」と呼ばれる物質ができます。
この「光化学オキシダント」の濃度が高くなり、停滞してくると白いモヤがかかったようになります。この状態が「光化学スモッグ」と呼ばれています。
光化学スモッグが発生しやすい気象条件とは?
「光化学スモッグ」は、3月〜10月頃にかけて、日差しが強く、気温が20〜25℃以上、風が弱く(3m/s以下)、視程が悪い(4km以下)日に発生しやすくなります。一日のうちでは、午前10時〜11時頃から光化学オキシダントの濃度が増加し始め、午後1時〜4時頃に最も濃度が高くなります。太陽が沈んだ後は徐々に減少していきます。
光化学スモッグ注意報等の発令
光化学スモッグの原因となる光化学オキシダント濃度が大気汚染防止法で定められた基準を超えた場合、県から光化学スモッグ注意報等が発令されます。また、発令・解除情報は報道機関へも提供され、テレビ・ラジオ等でも広報されます。
玉名市では発令を受けた場合、早急に小・中学校や幼稚園、保育園等に連絡し避難等の対処を促します。さらに、防災行政無線や玉名市安心メール等により、市民の皆さんへ発令を周知し、注意を呼び掛けます。
発令呼称 | 発令基準 |
---|---|
予報 | 測定値が0.10ppm以上になった場合 |
注意報 | 測定値が0.12ppm以上になった場合 |
第一警報 | 測定値が0.24ppm以上になった場合 |
第二警報 | 測定値が0.40ppm以上になった場合 |
熊本県のホームページでは、光化学スモッグ注意報が発令された場合には、緊急情報の欄に発令・解除情報を掲載します。
光化学オキシダント濃度は県が測定しています。そのデータは、環境省が設置する「大気汚染物質広域監視システム」(通称 そらまめ君)で公開されています。
また、県では光化学スモッグの発令・解除等を、大気環境情報メールを利用して登録された携帯電話のメールに配信しています。
大気環境情報メールの登録方法
次の(1)〜(4)の手順に従って登録をしてください。
- メールアドレス[taiki@gw.ansin-anzen.jp]に、携帯電話から空メールを送信してください。
※注意 携帯の迷惑メール設定により、メールが拒否される場合があります。この場合、[@123123.tv]からのメールが受信できるよう事前設定(ドメイン指定)しておくことが必要です。 - 数分後に自動的にメールが返信されますので、メール文末のURLをクリックしてください(メールの返信がない場合、上記ドメイン指定等の設定が必要です。)。
- 登録画面が表示されますので、必要事項を選択し、登録ボタンを選択してください。
- これで登録完了です。配信メールが来るたびに登録削除・登録内容変更が可能です。
(登録要領などの詳細はhttp://www.123123.tvでご覧頂けます)
※情報のメール受信費用は、1回のメールにつき携帯電話の場合2円程度の負担となりますのでご了承願います。
どんな健康被害を受ける?
光化学オキシダントの成分は、オゾン(70〜80%)などの酸化性物質です。これらの酸化性物質に長時間触れると、皮膚等に被害を受けることがあります。
特に、敏感な眼、鼻、のどの粘膜が影響を受けやすく、被害を受けることが多いです。
- 眼…「眼がチカチカ・ショボショボ」、「涙が出る」、「異物感」など
- 鼻…「鼻の奥の痛み」
- のど…「のどのイガイガ・痛み」「咳」など
- その他…「息苦しい」、「めまい」、「吐き気」、「頭痛」、さらに重症の場合「意識障がい」、「嘔吐」、「失神」
光化学スモッグによる健康被害は、特に子どもたちに健康被害が多く発生するのが特徴です。また、屋外での運動中に被害にあった場合、重い症状となることがありますので十分な注意が必要です。
健康被害の防止と対処はどうすればいい?
光化学スモッグ注意報が発令されたら、次のことを心がけてください。
- 光化学オキシダントは、触れないことが最善の対処法となります。
- 注意報等が発令されたらできるだけ屋内へ避難して窓を閉めるようにしてください。
- 激しい運動等を行っている場合には、息が苦しくなることにより被害を受ける可能性が高まることが考えられるので、活動を自粛してください。
重要:特に、子どもたちは敏感で健康被害に遭いやすいので、十分注意してください。
被害を受けたときは次のように対処してください。
- まず、洗眼やうがいで光化学オキシダントを洗い流し、安静にしてください。
- それでも回復しない場合や咳・頭痛が続く場合、重症の症状が出た場合などは、医師の診察を受けるようにしてください。
- 玉名市環境整備課や有明保健所、県環境保全課大気・化学物質班まで連絡してください。
問い合わせ先
- 玉名市環境整備課(電話番号:0968-75-1118)
- 有明保健所(電話番号:0968-72-2184)
- 県環境保全課大気・化学物質班(電話番号:096-333-2269)
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