家庭血圧はどうして必要なの?
熊本県は、脳梗塞の入院受療率が全国8位と高く、その原因疾患である高血圧の外来受療率は全国3位となっています。(令和2年度厚生労働省患者調査)
高血圧の外来治療をされていればよいのですが、玉名市国保の特定健診受診者においては、未治療中断者が54%と高い状況です。家庭血圧を測る習慣をつけ、日頃の自分の血圧を知り、生活習慣の改善と早めの受診を心がけましょう。
測るたびに血圧が変わるから気にしないでいい?
血圧は食事や、会話、日常的な動作などで変化します。どういう状況で測定した値であっても、その時々の正しい血圧であることに変わりはありません。
診察室や健診の場で測定した血圧が140/90mmHg以下であるかどうかで、高血圧かどうか判断することになっています。高いレベルで変動していると動脈は硬くなって動脈硬化が進行していくことがわかってきたので、血圧がどのレベルで変化しているかを知ることは大事なことです。
一度の機会に「原則2回」測定し、その平均をその機会の血圧値として用いることが推奨されています。
なぜ、家庭血圧がこれほど大切にされるようになったのか?
家庭血圧計が広く普及したことが背景にありますが、頻回測定できること、実生活の場での血圧を把握できること、白衣高血圧や仮面高血圧を診断できること、自分自身が血圧を測定することで主体的に向き合う姿勢ができること、などの理由で家庭血圧測定が勧められるようになりました。さらに、「診察室血圧よりも家庭血圧の人が生命予後を予測するのに効果的である」こと、「診察室血圧よりも、家庭血圧を基準として降圧した場合に1日の平均血圧がより強く降圧できること」などがわかってきたことが、家庭血圧重視の流れを加速させています。
新聞配達の人や3交代勤務の人などではいつ家庭血圧を測定すればよいか?
新聞配達、漁師など、3交代勤務の人など、起床時間が深夜になってしまう人は、朝か深夜かに関係なく、「起床後と就寝前」、「排尿後」、「食事前」、「座位1分から2分の安静後」などを守りながら継続できる条件で測定し、測定時間を記録しておくことが望ましいとされています。
継続して家庭血圧を測定することは、自分の血圧がどの程度の範囲内で変動するかを知り、血圧に対する意識を強くするうえで有益です。また、かかりつけ医にとっては、生活指導や降圧薬処方の際に参考になる情報であり、継続して測定できる条件を優先して測定時間を決めるといいでしょう。
カテゴリ内 他の記事
- 2024年10月16日 令和6年度高齢者インフルエンザ、新型コロ...
- 2024年9月27日 令和6年度高齢者インフルエンザ、新型コロ...
- 2025年4月7日 LINE相談「こころの悩み相談@熊本県」を実...
- 2025年4月4日 若年がん患者の在宅療養支援事業について
- 2025年4月1日 令和7年度玉名市「特定健診・がん検診」予...
- 2025年4月1日 特定健診・がん検診 一覧表
- 2025年3月25日 【参加者募集】健康運動教室(水中ウォーキ...