木造釈迦三尊像
木造釈迦三尊像
員数:3体
所在地:石貫1380番地
この三尊像は、室町後期の作という説がありますが、室町初期広福寺創建当初から本尊として伝えられたものとも考えられます。総高1.52メートル、像高60センチの中尊釈迦如来を中心に、左に総高102.5センチ像高37センチの文殊菩薩、右に総高102センチ像高36センチの普賢菩薩を従えて、脱乾漆に金箔をおく豪華絢爛な三尊構成の像で、鎌倉様式の特色を伝えるものです。
広福寺本尊として本堂須弥壇に安置されています。中尊釈迦如来を中心に、右に普賢菩薩、左に文殊菩薩を配する三尊構成の像です。
一.木造釈迦如来坐像
本尊総高152センチ、像高71.2センチ、底板が貼られているため、残念ながら木寄せが不明だが、面長で張りのある顔立ちや、両膝前のうねるような屈曲した釣り針状衣褶(いしゅう)線をみると、あきらかに南北朝から室町期の院派仏師の手になる優れた仏像です。
造立されたのは、広福寺が建てられた正平十二年(1357年)ころか、あるいは正平十九年(1364年)の回禄のあと、復興時に際してとも考えられます。
回禄とは中国の神話、獣身で人面、火災をもたらすあらぶる神。転じて火事
品質 | 桧材、漆箔(後補)、玉眼嵌入 |
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構造 | 不詳 |
法量 | 総高152センチ、像高71.2センチ、髪際53.8センチ、顎‐頂31.2センチ、顎‐髪際14.1センチ、面幅12.3センチ、面奥17.0センチ、肩幅28.4センチ、胸厚17.9センチ、腹厚21.3センチ、肘張44.5センチ、膝張51.5センチ、膝奥47.5センチ、台座高84.3センチ |
二.左脇侍 木造文殊菩薩騎獅坐像
宝髻(ほうけい)を高く結い上げた頭に唐草文様透かし彫りの豪華壮麗な三面宝冠を戴き、胸を同じ作りの瓔珞で飾り、額に水晶の白豪と眼に玉眼を入れ、童顔をたたえています。右手に剣を持って立て、左手に経巻を持って頭を上げ、唐獅子の背に乗り、五重連弁座上に結跏趺坐している。本尊と一具とみられます。
品質 | 桧材、漆箔(後補)、玉眼嵌入 |
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構造 | 寄木造 |
法量 | 総高102センチ、像高37.0センチ、髪際下26.9センチ、顎‐頂16.3センチ、顎‐髪際7.4センチ、面幅6.5センチ、面奥9.0センチ、肩幅17.0センチ、胸厚9.3センチ、腹厚10.5センチ、肘張22.2センチ、膝張25.3センチ、膝奥24.2センチ、獅子高52.0センチ、同体長66.0センチ |
三.右脇侍 木造普賢菩薩騎象坐像
左脇侍文殊菩薩とほとんど同形同大です。右手は右足につけ、左手はやや上向きにして長い蓮の茎を左斜め上に、両手で持つ。白象の上に結跏趺坐する。本尊と一具とみられます。
品質 | 桧材、漆箔(後補)、玉眼嵌入 |
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構造 | 寄木造 |
法量 | 総高102センチ、像高37.0センチ、髪際下27.4センチ、顎‐頂16.5センチ、顎‐髪際7.4センチ、面幅8.0センチ、面奥9.0センチ、肩幅17.3センチ、胸厚9.1センチ、腹厚11.5センチ、肘張22.8センチ、膝張25.9センチ、膝奥23.5センチ、獅像高49.4センチ、象体長80.4センチ |
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