企画展 「豪潮展」
豪潮律師は、寛延2年(1749)6月18日現玉名市岱明町山下の浄土宗安養寺内の専光寺において父貫道母松野の次男として誕生、快潮と称します。
7歳にして荒尾市野原の天台宗霊験寺豪旭の弟子となり、16歳の時比叡山延暦寺へ登りました。宝暦12年(1763)繁根木山寿福寺の住職となった師豪旭が安永5年(1776)に亡くなると、その跡を継いで住職となります。厳しい戒律で修行を積み、高徳の僧としてその名声は遠くまで聞こえ、光格天皇の妃や尾張徳川藩主斉朝侯の加持祈祷を行いました。晩年は尾州侯に請われて尾張に移り、天保6年(1835)87歳で亡くなりました。
豪潮は、飢饉が相次ぎ百姓一揆が頻発していた当時の社会不安を取り除き、世の中に平和をもたらそうと、54歳の時に8万4千基の宝篋印塔の建立を大願し、佐賀県基山町大興善寺に最初の塔を建立。以来17年間にわたり鉄製や木製の小塔を合わせて2千基余りの塔を造ったと言われています。寿福寺境内に建立された宝篋印塔は往時の寿福寺(現在廃寺)と豪潮を物語っています。
このような高徳の僧としての評価もさることながら、師の書画もまた近世肥後の三筆の一人といわれ、江戸期の高僧墨書の中においても高い評価を得ています。
その作風は豪放磊落、自由闊達などと評され、淡墨で変化に富んだ作が多く、独特の魅力ある作品になっています。
本館では、地元玉名や尾張など各地に数多く残る豪潮の作品を、8回にわたり企画展として展示しています。
過去の豪潮展
項目 | 内容 |
---|---|
第1回 豪潮展 | 前期 平成6年8月9日(火曜日)〜平成6年9月25日(日曜日) 後期 平成6年9月28日(水曜日)〜平成6年10月30日(日曜日) |
第2回 豪潮展 当館所蔵品展 | 平成7年10月5日(木曜日)〜平成7年11月19日(日曜日) |
第3回 豪潮展 里帰り展 | 平成8年8月6日(火曜日)〜平成8年9月8日(日曜日) |
第4回 豪潮展 泥洹窟コレクション | 第1期 平成9年10月21日(火曜日)〜平成9年11月3日(月曜日・祝日) 第2期 平成9年11月5日(水曜日)〜平成9年11月16日(日曜日) 第3期 平成9年11月18日(火曜日)〜平成9年11月30日(日曜日) |
第5回 豪潮展 仏教画の世界 | 平成10年8月25日(火曜日)〜平成10年10月4日(日曜日) |
130年ぶりの里がえり 寿福寺と豪潮展 | 平成15年1月7日(火曜日)〜平成15年3月2日(日曜日) |
収蔵品展 豪潮の墨美 | 平成17年9月11日(日曜日)〜平成17年10月23日(日曜日) |
豪潮 | 第1期 収蔵品から 平成21年1月6日(火曜日)〜平成21年2月22日(日曜日) 第2期 専光寺所蔵品から ‐書画‐ 平成21年3月3日(火曜日)〜平成21年4月19日(日曜日) 第3期 専光寺所蔵品から ‐和歌・書簡‐ 平成21年4月28日(火曜日)〜平成21年6月7日(日曜日) |
チラシ
第5回 豪潮展 仏教画の世界
玉名が産んだ高徳の僧 豪潮(1749年〜1835年)の人となり、墨蹟を紹介してきました豪潮展も今回で五回目を迎えます。今回は、遺されている多くの書画の中から仏教画にスポットをあて展示いたします。
豪潮は天台宗の僧ですが、複数の宗派に及ぶ仏教画を描いており、その多くは模写によるものと思われます。
模写とはいえその筆使いからは、豪潮の人柄とその思想をうかがうことができるのではないでしょうか。
※過去の企画展の為、チラシに掲載の情報の内、概要・趣旨などのみ記載しております。
130年ぶりの里帰り 寿福寺と豪潮展
※過去の企画展の為、チラシに掲載の情報の内、概要・趣旨などのみ記載しております。
収蔵品展 豪潮の墨美
※過去の企画展の為、チラシに掲載の情報の内、概要・趣旨などのみ記載しております。
豪潮
※過去の企画展の為、チラシに掲載の情報の内、概要・趣旨などのみ記載しております。
図録
購入方法については刊行物のご案内をご覧ください。
第1回 豪潮展
平成6年8月9日発行 A4版 白黒24頁 販売価格500円
第2回 豪潮展 当館所蔵品展
平成7年10月5日発行 A4版 白黒16頁 販売価格300円
第3回 豪潮展 里帰り展
平成8年8月6日発行 A4版 白黒24頁 販売価格300円
第4回 豪潮展 泥洹窟コレクション
平成9年10月21日発行 A4版 白黒24頁 販売価格400円
第5回 豪潮展 仏教画の世界
平成10年8月25日発行 A4版 白黒24頁 販売価格500円
130年ぶりの里がえり 寿福寺と豪潮展
平成15年1月7日発行 A4版 白黒25頁 販売価格400円
カテゴリ内 他の記事
- 2018年1月28日 豪潮
- 2018年1月28日 「若狭と玉名を結ぶ成斎の書」展
- 2018年1月28日 望楠軒主 西依成斎