折り紙で伝える金栗四三さん(日本・スウェーデン友好150周年記念事業)
スウェーデンから金栗さんを訪ねて
スウェーデン在住で折り紙作家の鳥本範雄さんが、2018年7月13日に玉名市を訪問しました。
鳥本さんの住むソレントゥナ市は、本市の名誉市民である金栗四三さんが、1912年に同国で開催されたストックホルムオリンピックのマラソン競技で意識を失い倒れた所。鳥本さんは、金栗さんに関心を寄せ、日本に一時帰国した折、かねてから興味があった金栗さんのゆかりの地として訪問しました。
今年2018年は、日本・スウェーデン外交関係樹立150周年の年。それを記念して両国では多くの記念事業が行われています。
本市では、玉陵小学校の5・6年生と玉陵中学校1年生約150人を前に、ストックホルムでの金栗さんがどのように知られているのかなどを講演。また、折り紙のワークショップなどを通して交流を深めました。
折り紙作家の技に驚きの表情を見せる児童たち
その後、小田区の住民が歓迎会を開催。墓石の前で手を合わせた後、生前の金栗さんを知る人たちとの懇談を行いました。また和水町にも足を延ばし、金栗さんの生家見学などをしました。
小田地区の人々との交流
鳥本さんは、「大変温かい歓迎に感激しました。今回の旅は金栗さんがつないだ縁。これをスウェーデンと繋いで行ければ」と話しました。
和水町の生家で説明を受ける鳥本さん
鳥本範雄さん
スウェーデン・ソレントゥーナ市在住。日本折紙協会上級折紙師範。ソレントゥーナは、金栗四三さんが1912年のオリンピック・ストックホルム大会でレース中に行方不明になった場所として知られる。現地で活動する鳥本氏は、以前から金栗四三氏に関心を寄せ、2012年のストックホルム大会100周年のときには、日本ブースにおいて、1967年の金栗氏のゴールシーンを折り紙で折った作品を披露している。
在スウェーデン日本国大使館によるブースがで展示された折り紙。
この創作折り紙は、「五輪100年記念マラソン大会」での金栗さんの顕彰銘板除幕式に設けられた、鳥本氏のブースで展示されたものです。2017年秋、金栗さんが大河ドラマの主人公に選ばれたことを記念して再現したものを玉名市に贈られました。正方形1枚の切り込み無しの紙で金栗さんのゴールポーズを再現した驚きの折り紙です。歴史博物館こころピアでの金栗四三展などで展示されることもあります。
金栗さんが繋ぐスウェーデンと玉名との縁
金栗四三さんが出場した日本初参加のオリンピック・ストックホルム大会は、1912年にスウェーデンで開催されました。炎天下でのマラソンレースの途中、26.7キロメートル付近で倒れた金栗さんを介抱したのが、地元実業家のペトレ家です。正式な棄権の届出が本部に届いていなかったため、スウェーデンで長く「消えた日本人」として語られることになりました。
それから50年後の夏、1962年にはスウェーデンの新聞(ストックホルム・ティドニンゲン紙)のヘッドバーグ記者が玉名市上小田に暮らす金栗さんを訪問取材。この取材結果が1967年のオリンピック記念行事への招待、そして54年越しのゴールに繋がります。
2012年、ストックホルムでは100年前と同じコースを走る五輪百年記念マラソン大会と、金栗さんの功績をたたえた顕彰銘板の除幕式を計画。金栗さんとの縁で金栗さんのひ孫と玉名市長の2人がスウェーデンからの招待を受け、ペトレ家を訪問することもできました。
そして2013年にはペトレ家の4人が来日、玉名市を訪れて金栗さんのお墓参りが実現。歴史博物館こころピアや、生家のある和水町で金栗さんの写真や遺品を見学しました。
金栗さんから始まった交流は、いまなお続いています。
日本・スウェーデン友好150周年記念事業折り紙で伝える金栗四三さん
日時
平成30年7月13日(金曜日)午前10時50分から午後0時30分
場所
玉名市立玉陵小学校体育館
後援
スウェーデン大使館
内容
スウェーデンの紹介
スウェーデンでの金栗四三さん
折り紙ワークショップ
そのほか
金栗四三さんのお墓参り
小田校区の方々との交流
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