菊池川流域日本遺産の紹介 第1回 菊池川
米作り、二千年にわたる大地の記憶 〜菊池川流域「今昔『水稲』物語」〜
菊池川流域(玉名市・菊池市・山鹿市・和水町)は、2,000年前から現代に至るまでの米作りに関する有形文化財、祭りや食文化、文化的景観が残されている稀有な場所であるとして、平成29年4月に日本遺産の認定を受けました。
日本遺産とは、文化庁が平成27年度から開始した事業です。文化財保護法等による文化財保護制度とは異なり、指定文化財・未指定文化財の枠を超えた「我が国の文化伝統を語るストーリー」として観光などに活用し、地域活性化につなげていくことが目的です。
多くの方々に知っていただけるよう、1年間にわたり菊池川流域日本遺産について紹介します。
第1回 菊池川
阿蘇外輪山から有明海へと流れる菊池川は、総延長71キロメートル、流域面積996平方キロメートルの一級河川です。高低差が少なく、特に山間部から菊池市隈府に至るまでに高低差の大部分が消化されてしまうため、菊池市隈府から玉名市の河口までの流れが、非常に緩やかになっています。
菊池川は、豊かで清らかな水と肥沃な土壌をもたらし、特に中流域の菊池から山鹿ににかけて広がる「菊鹿盆地」や下流域の「玉名平野」は、古代から米の一大産地となっています。
物流の大動脈としても県北地域に欠かせないものであり、水運を利用して中央や海外と米や物産の取り引きが盛んにおこなわれてきました。
二千年前から米作りが行われ、また米作りが生み出した祭りや文化、文化的景観がのこるこの地域にとって菊池川はまさに「母なる川」といえるでしょう。
高瀬大橋上空から河口方向を望む。
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