両迫間日渡遺跡出土祭祀遺物
更新日:2021年4月14日
(指定された祭祀遺物の一部)
両迫間日渡遺跡出土祭祀遺物(りょうはざまひわたしいせきしゅつどさいしいぶつ)
【種別】熊本県指定重要文化財(考古資料)
【員数】6種700点
【指定年月日】令和3年3月26日
【所在地】玉名市繁根木72-3 玉名市文化財整理室
【所有者】玉名市
【内容】
平成19年度に行った九州新幹線新玉名駅周辺整備事業に伴う発掘調査により、両迫間日渡遺跡から出土した遺物のうち、古墳時代の祭祀遺物6種700点です。内訳は、土師器(はじき)62点・須恵器(すえき)1点・手捏土器(てづくねどき)143点・土製模造品(どせいもぞうひん)5点・石製模造品26点・玉類463点です。これらは、クスノキの樹木根を中心に存在する5つの祭祀遺構から出土しました。
これらの祭祀遺物からは、土器、土製模造品及び石製模造品を用いた祭祀儀礼の様子が想定されます。また、土器や土製模造品を中心とした祭祀から、石製模造品を用いた祭祀への移り変わりも確認できます。当遺跡出土の石製模造品は、数量・精緻さともに県内随一で、特に剣形石製品(けんがたせきせいひん)の造形の精緻さは、全国的にも際立っています。石製模造品を用いた祭祀は、近畿の中央政権により創出されたもので、古墳時代中期を中心に祭祀の場において日本列島各地で石製模造品は使用されました。石製模造品の存在は、玉名平野の首長と近畿の中央政権との関りを示すものであり、日本列島における古墳時代の地域間の関係を考慮する上で学術的価値が高いものです。
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