刀 九州肥後同田貫上野介
刀 九州肥後同田貫上野介(かたな きゅうしゅうひごどうだぬきこうずけのすけ)
【種別】玉名市指定重要有形文化財(工芸品)
【員数】1口
【指定年月日】平成19年3月1日
【所在地】玉名市岩崎117 玉名市立歴史博物館こころピア
【所有者】玉名市
【内容・特徴】
この同田貫は、初代正国の傑作で、鍔元狭く、剣先広く剛健そのもので、おそらく若き頃の正国の作であると考えられます。刀部の長さ72.1センチに3センチという割に深い反りをもち、砥ぎ澄まされた刃先には一点のこぼれもなく、根元10センチほど砥ぎ立てのない部分が残っていて、熊本城備刀として収められ、一度も使われたことのない鍛え立てのままであることがわかります。
刀工同田貫上野介正国は、祖菊池氏に出で、全国に名を知られる菊池延寿の流れをくむ刀工です。慶長年間(1596年から1615年)加藤清正公に禄千石にて召抱えられ、菊池郡稗方より此地同田貫(玉名市亀甲172)にて、刀を鍛えました。その作風は剛堅にして折れず曲がらず同田貫「カブト割り正国」と賞讃され、重要文化財として指定されるものが数多くあります。加藤家改易後、その子孫が全国に流浪して刀を鍛えました。九代正勝に至り、細川家に召抱えられ、再び此地玉名市亀甲にて刀を鍛え、その子十代宗広に至り同田貫は、初代正国当時の神髄をとり戻し、十二代宗秀まで刀を鍛えたといわれています。
本刀剣は玉名市に残る初代正国の傑作である。鍔元狭く、剣先広く剛堅そのもの、恐らく若き頃の正国の作と考えられます。
【地図】※常設展示ではありません。
玉名市立歴史博物館こころピア(サイト内リンク)
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