関白塔 附 浄光寺跡出土五輪塔地輪
更新日:2021年2月27日
関白塔 附 浄光寺跡出土五輪塔地輪(かんぱくとう つけたり じょうこうじあとしゅつどごりんとうちりん)
【種別】玉名市指定重要有形文化財(建造物)
【員数】関白塔2基、五輪塔地輪3基
【指定年月日】平成19年3月1日
【所在地】玉名市築地字南大門2190他
【所有者】民間団体
【内容・特徴】
関白塔は、鎌倉時代末期から南北朝時代に造られた2基の五輪塔です。東塔は高さ253.6センチメートル、西塔は基礎石を失っているものの高さ268.8センチメートルを測り、九州では最大の高さを有しています。いずれも、規模が大きいにもかかわらず、全くの無文です。これは、鎌倉時代後期から室町時代にかけての、真言律宗系の五輪塔の特徴であり、周辺一帯が中世の真言律宗寺院である浄光寺の跡であることから、開祖叡尊に連なる高僧の墓塔であった可能性が高いと考えられます。本塔は、真言律宗の玉名地域への伝播と、その後の発展と定着を示しており、中世における九州の仏教受容のあり方とその背景を考えるうえで、きわめて重要な資料です。
また、浄光寺跡出土の五輪塔地輪3基については、南北朝期の年号と法名が記されています。在地の武士団である大野氏の系図と一致する法名もあり、紀年銘をもつ歴史資料として貴重です。
【地図】
カテゴリ内 他の記事
- 2024年12月4日 弘法大師線刻画像石幢
- 2024年11月25日 狐嶋溺死供養塔・津波死十一人塔
- 2024年11月25日 扇崎千人塚供養塔
- 2024年11月25日 大原箱式石棺群
- 2024年10月22日 大坊古墳出土品
- 2024年4月18日 木造阿弥陀三尊像 附 転法輪堂扁額
- 2024年4月18日 秋丸眼鏡橋