尾田貝塚
更新日:2025年12月25日
尾田貝塚(おたかいづか)
【種 別】玉名市指定史跡
【員 数】―
【指定日】平成20年8月18日
【所在地】玉名市天水町尾田615番
【所有者】財務省
【内容・特徴】
貝塚とは、主に縄文時代の人々が食した貝の殻や動物の骨などを廃棄した遺跡です。時に埋葬された人骨が出土することもあります。また、貝塚があるということは、そこが当時は海のそばだったことを示しており、貝塚の分布をたどることで、当時の海岸線を復元することもできます。
尾田貝塚は、かつて有明海が奥深く入り込んでいた入江に位置していたと推定される貝塚です。昭和37年(1962)に熊本県立玉名高等学校考古学部により発掘調査が行われました。発掘調査では、2体の人骨が出土しており、一体は死者の甦りを防ぐためと考えられる抱石葬と呼ばれる方法で埋葬されていました。また、純貝層を3層に分離することができ、各々30〜40cmの厚さの貝層は最下層が曽畑式土器(縄文前期末)、中層が並木式土器(縄文中期前半)、上層が阿高式土器(縄文中期中葉)の出土する単純貝層であり、貝塚が形成された時期を層序によって確認することができた遺跡でもあります。さらに、出土する貝類の種類(マガキ・ハイガイ・ハマグリ・ヤマトシジミ等)は、この付近がかつては淡水の影響のある有明海特有の泥炭干潟海岸であったことを示しています。
【地図】



























































