年の神支石墓
更新日:2024年11月1日
年の神支石墓(としのかみしせきぼ)
【種別】玉名市指定史跡
【指定年月日】平成20年10月14日
【所在地】玉名市岱明町野口2758
【所有者】財務省(管理責任者:玉名市)
【内容・特徴】
支石墓とは、長崎県や佐賀県を中心に、九州の西側に分布する縄文時代晩期から弥生時代中期にかけての墓で、稲作の伝来とともに大陸から伝わったものと考えられています。巨大な塊状の蓋石を数個の塊状の石(支石)で支え、その下を埋葬部とします。
玉名市岱明町野口のJR鹿児島本線歳神踏切南側の藪の中に、地元で「年の神」と呼ばれている天明年間(1781年から1789年)の石祠があり、その傍らに2つの巨石(西側:長さ1.76メートル、幅2.6メートル、厚さ0.6メートル 東側:長さ2.52メートル、幅3.04メートル、厚さ0.72メートル)が露出しています。昭和28年(1953年)に実施された熊本県立玉名高等学校考古学部による発掘調査において、この巨石下から約5センチメートル大のおびただしい数の川原石、板石、甕棺の底部が出土したことで、玉名地方における渡来系墓制である支石墓の存在が確認されました。
また、この支石墓の東側一帯において、昭和43年(1967年)に実施された圃場整備の際にも、弥生時代中期の大規模な集落跡や同様の支石墓が確認されており、玉名地方における当該期の集落と墓制を考えるうえで非常に重要な遺跡です。
【地図】
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