伝左山(でんざやま)古墳
更新日:2014年9月2日
所在地:玉名市繁根木77-1、77-2
繁根木川右岸の台地上、南側縁辺近くに築かれた、現状で直径およそ35メートル、高さ5メートルの円墳です。墳形については、西側もしくは南側(国道208号線側)に前方部が付く前方後円墳であった可能性もあります。南側には全長110メートルの前方後円墳といわれ、多数の埴輪などが出土している稲荷山古墳があります。
5世紀後半に造られたとみられ、遺体を埋葬する施設が舟形石棺と横穴式石室の2種類ある珍しい古墳です。横穴式石室は、複室構造としては初期のもので、石室の変遷を考える上でも注目されています。繁根木型貝釧で知られているほか出土品も豊富で、複数の甲冑のほか、多量の鉄刀や鉄鏃、金製垂飾付き耳飾りやなどが出土しています。ヤマトの王権や朝鮮半島との交流も窺える内容で、質、量ともに突出しています。