令和2年9月定例会 招集あいさつ
令和2年9月1日(火曜日)
皆様おはようございます。
令和2年第6回玉名市議会定例会の開会にあたりまして、一言ご挨拶を申し上げます。
議員の皆様におかれましては、御多忙中、御出席を頂き、審議を進めていただきますことに対し、大変ありがたく、厚く御礼を申し上げます。
まず本市職員が、6月12日に「酒気帯び運転」により検挙されました件に関し、先の議会全員協議会でご報告させていただいておりましたが、その後、7月22日付けで玉名簡易裁判所から罰金50万円の略式命令を受けたことにより、7月29日付けで当該職員に停職6ヶ月の懲戒処分、管理監督職員に訓告及び厳重注意を行ったところでございます。本件におきましては、社会的信頼を著しく失墜させたことに対し、改めてこの場をお借りして、心より深くお詫び申し上げます。今後は、このような不祥事がないよう職員の綱紀粛正に努めてまいりたいと考えております。
さて、立秋を過ぎ、暦の上では秋ということになりますが、朝晩は多少、涼しさを感じるようになったものの、日中は未だ35度を超えるなど、依然として厳しい暑さが続いております。そのような中、国政におきまして、先週金曜日に突然安倍首相が辞任する意向を表明されたことは、皆様ご承知のとおりであり、7年8か月という歴代最長の在任期間を更新された直後ということもあり、私も大変驚いたところでございます。安倍首相におかれては、4年前の熊本地震や本年7月の県南豪雨において現地入りをされるなど、本県の復興支援にもご尽力いただいているところでございます。この度の辞意表明も持病の再発ということですが、まずは治療に専念いただき、早期回復に努めていただきたいと思っております。
ところで、今もって衰えない新型コロナウイルス感染症につきましては、8月20日、政府分科会では「全国的に新規感染は、大体ピークに達した」との見解が示されたものの、全国での1日の新規感染者数は、依然として高い水準で推移しており、現在も、楽観視はできない状況となっているところでございます。
一方、熊本県におきましては、7月30日、新型コロナ感染防止策の徹底など、県民への啓発の必要性を考慮し、PCR検査の陽性者の公表につきまして、これまでの「保健所単位」から、原則、居住地の「市町村」単位で公表することと方針を転換されました。以降、本市におきましては、有明保健所管内の事業所で発生した大規模クラスター関連や県外地域を由来とした感染など、累計24名の陽性者が確認されたところですが、8月12日以降の新規感染は確認されておらず、第2波の拡大は抑えることができている状況であります。
しかしながら、熊本県におきましては、現在クラスターは、ほぼ収束したとされていますが、まだ県内各地において感染が日々確認されている状況であり、現在もリスクレベルが最も高いレベル4の「特別警報」を維持されるなど、依然として警戒が必要な状況が続いているところでございます。
本市におきましても、引き続き、市民の皆様には、基本的な感染防止対策の徹底と「新しい生活様式」の実践をお願いしたいと考えております。
そうした中、地域社会を見てみますと、5月25日の緊急事態宣言解除以降、自粛ムードの解放から徐々に明るさや人の流れを取り戻し、地域経済が持ち直しかけていたものの、7月以降の感染再拡大に、経済活動は再び低迷し、飲食店を初め、多くの事業者が、依然、厳しい経営状況に置かれています。また、国内観光需要喚起を目的に7月22日から始まった、国の「Go To トラベルキャンペーン」も開始から既に1カ月余りが経過し、経済効果への期待がある一方で、急速な感染再拡大に対する不安や懸念といった、双方の声があることは承知しているところでございます。特に、本市といたしましては、これら観光需要を取り込むべく創設した「玉名クオリティ認証制度」ですが、コロナ禍による多大な業績不振にあえぐ本市の観光・宿泊産業において、感染症への不安を払拭し、衛生環境が整った観光地「玉名」をアピールすることで、ウィズコロナの時代にあっても確実な誘客につながるものと期待しているところでございます。
さて、コロナ禍における本市の経済対策ですが、既に議員ご承知の通り、玉名市独自の緊急経済対策として、これまで第4弾まで打ち出してまいりました。今議会におきましても、第5弾となる本市独自の緊急経済対策といたしまして、コロナ禍により需要が落ち込んでいる花卉の需要回復を図るための支援事業や、コロナ禍により営農継続が課題となっている農業者に対する先進技術導入補助等の予算案を初め、国の1次補正・2次補正に伴う新型コロナウイルス対策関連予算など、複数の施策をご提案させていただいております。
長期化している新型コロナウイルス感染症ですが、今後の経済対策やコロナウイルス感染症対策につきましても、引き続き、多角的に状況を見極め、地域の実情に応じた最善の施策を、市として展開してまいりたいと考えているところでございます。
また、長期化するコロナ禍により、本市の主だった行事イベントの中止、開催見合わせが、依然として続いておりますが、そうした中、苦渋の決断ではありますが、来年2月に予定しておりました「玉名いだてんマラソン2021/第43回横島いちごマラソン大会」の開催を断念いたしたところでございます。2大会連続の開催延期に、この上なく残念な思いでありますが、困難に直面しても、諦めずに幾多の試練を乗り越えられた金栗先生の姿が、この大会そのものと重なっているように感じております。国難とも言えるこのコロナ禍を乗り越え、大会実現の折には、金栗先生を顕彰するにふさわしい、まさに金栗先生のチャレンジ精神を体現した大会になるよう、引き続き準備を進めてまいりたいと考えているところでございます。
また、国民1人につき10万円を給付する「特別定額給付金」につきましてご報告させていただきます。本事業は、先月21日をもって申請受付を終了いたしましたが、未申請世帯への申請書の再々通知、また、区長や民生委員、その他入所施設の管理者等による申請促進の結果、給付率99.84%と、高い水準での給付を達成したところでございます。
続きまして、7月豪雨による災害の状況についてであります。幸いにも本市におきましては、人的被害といった大きな被害はなく、立願寺地区の地すべりに関する経過観測はあるものの、道路の補修等につきましては、迅速にその復旧に向けて取り組んでいるところでございます。その一方で、現在、県南被災地への支援にも力を注いでおり、まず、本市職員の派遣として給水支援を行い、併せて市長会からの応援派遣、保健活動応援派遣、文化財復旧支援などで、8月28日までに延べ128名を派遣いたしました。また、この派遣とは別になりますが、玉名市と玉名市社会福祉協議会の共催により、8月15日を除く8月8日から9月5日までの毎週土曜日に「ボランティアバス運行による支援活動」を実施しているところでございます。こちらは一般募集により、これまで合計41名の方が現地入りされており、人吉市内で球磨川氾濫により被災した家屋の「床板はがし」や「泥上げ」等の作業に当たっておられるところでございます。
これまで、新型コロナウイルス感染症関係や災害対応関係について述べてまいりましたが、今後の市民生活におきましては、これまで幾度となく申し上げておりますように、コロナとの共存は避けることはできず、「感染拡大防止」と「経済回復」の両立のためには、長期的な対策が求められることになります。更に明日、明後日には、台風9号の接近が予想されるように、これからは、台風をはじめとした災害に対する備えも、重要になってくるものと強く認識をしているところでございます。感染の第2波の今日にあって、これからも3密を避けるなど「新しい生活様式」を実践し、感染防止策を徹底するとともに、併せて防災・減災対策につきましても、引き続き、緊張感をもって対応していきたいと気を引き締めているところでございます。
最後に、今議会への提出議案ですが、専決処分を含めた補正予算6件、決算関係9件、条例関係3件、人事案件5件の23議案と報告案件2件を提出させていただいております。
議案の内容につきましては、このあと提案理由の説明の中で、それぞれ申し上げさせていただきます。
今議会提案の予算及び案件に対しましては、充分にご審議いただき、いずれも原案通りご承認を賜りますようお願い申し上げ、開会にあたりまして、私の挨拶とさせていただきます。お世話になります。
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