令和6年9月議会 招集あいさつ
令和6年8月31日(土曜日)
皆様こんにちは。
令和6年第4回玉名市議会定例会の開催にあたりまして、議員の皆様におかれましては、御多忙の中、御出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。また、このたびは台風10号の接近に伴いまして、開会の変更にご配慮をいただきましたこと、重ねて御礼を申し上げます。
まず、台風10号についてでございますが、当初予測から大幅に西寄りとなり、28日から昨日にかけて、九州に接近し、まさに29日夜中、台風の中心が本市を横断いたしました。
接近に伴いまして、本市におきましても災害対策本部を設置し、28日午後に、避難所13か所を開設し、高齢者等避難を発令いたしました。そのような対応に追われる中、気象台より暴風警報、大雨洪水警報が発表され、29日午前9時30分には、市内全域に避難指示を発令いたしました。
29日の午後に入りまして、雨がさらに強まり、午後3時までの1時間に60ミリの非常に激しい雨を記録し、一時、道路が冠水して通行止めも行いました。
また、避難所につきましては、ピーク時で711人、405世帯の方が避難されております。
現在も、被害状況については、調査を継続しておりますが、土木関係におきましては、道路の冠水や倒木等により、16ヶ所にて通行止めを行いました。ほかにも、大規模ではございませんが法面や路肩の崩壊等も発生しております。
また、農業関係におきましては、農地や園芸施設内に雨水の浸水が発生したことの報告を受けております。
今回の台風においては、大規模と言える被害の報告は受けていないところではありますが、被災箇所の早期復旧や被災された方への支援については迅速に対応してまいります。
また、明日から9月に入りますが、依然として、暑さ厳しい日々が続いております。今年の夏は、「10年に一度レベルの暑さとなる」と言われておりまして、本市におきましても、7月の猛暑日は計9日、8月の猛暑日は1日〜18日まで実に18日連続と、数字が表すように、厳しすぎる異常な暑さに見舞われました。今後も、平年を上回る気温が想定され、厳しい暑さは長期戦となるため、引き続き、熱中症予防や体調管理にはご注意を頂きたいと思っております。
そのような中ではございますが、先月から今月にかけまして、各地域におきまして夏祭りが開催され、夏らしい賑わいが多くみられました。コロナ禍で、しばらく開催できなかったこともあり、どの地域でも、里帰りの子どもさんやお孫さんも含めて、以前より多くの人で賑わい、皆様が祭りを笑顔で楽しんでいる姿を見て、地域の賑わいが戻ってきたことを大変うれしく思った次第です。
お祭りは、郷土愛や地域の絆を深め、その地域のコミュニティを育み、活性化させることにもつながる大事な行事でありますので、今後とも地域の伝統文化の一つとして大切に守られ、継承されていくことを切に願ってやまないところです。
それでは、最近の市政の動向について、今議会の補正予算関連議案も踏まえて、御報告申し上げます。
まず、九州看護福祉大学の公立大学法人化の検討につきましてご報告させていただきます。
ご承知のとおり、今年1月に九州看護福祉大学を運営する学校法人熊本城北学園から「公立大学法人化の検討について」要望書の提出を受け、今年度から企画経営課に職員2名を配置し、検討を進めてまいりました。
4月以降、公立大学法人化に関する基礎調査や先進地視察、また、熊本県との協議を実施し検討が必要な事項や今後の進め方、スケジュールについて整理を行ってきたところでございます。
今後は、学識経験者や医療関係者、教育関係者といった外部委員で構成する市の附属機関「九州看護福祉大学の公立大学法人化検討委員会」を設置し、公立大学法人化の妥当性や実現可能性について議論をお願いしたいと考えております。そして、検討委員会からの最終報告を受け取りましたら、速やかに市民の皆さんからのご意見を頂戴し、その上で市の最終的な判断をお示しできるように進めているところであります。
それによりまして、今議会には、先ほど申し上げました検討委員会設置のための条例改正や委員会開催に伴います予算、また、その検討委員会におきまして、専門性の高い内容について、短期間で熟度の高い分析・検証を行うため、民間事業者に検討の支援をしていただくための業務委託に係る債務負担行為補正を上程いたしております。
次に、まちなか未来プロジェクトについてでありますけれども、先日の報道でもありましたように、学識経験者や商工・農業関係者、まちづくり団体などの皆様と市職員でつくる「玉名市まちなか未来デザイン協議会」を発足し、初めての会議を開催いたしました。
都市機能が集積する市の中心部(まちなか)の将来像を、まちの主役である民間・市民の皆様と共に描き、官民が連携して、その取組を着実に進めていくことは、今後も持続可能な「まち」として発展していくために極めて重要なことでございます。
本年度は、昨年度市職員にて作成しました、まちなかの将来像を描いた「たたき台」をもとに、全体構想(グランドデザイン)の策定に向け、「まちなか未来デザイン協議会」のほか、「まちなか魅力向上委員会」や「出前ワークショップ」といった民間・市民の皆様との対話の場を設けながら進めているところでございます。
そして、このグランドデザインの策定作業と並行して、多様な交通結節点となる「玉名駅エリア」においては、縦軸強化のため、玉名駅の南北を接続する道路の平面交差や立体交差の比較検討、予備設計に着手しております。
また、「自分たちのまちは自分たちでつくる」という新たなまちづくりの機運醸成に向けて、駅前の公共空間を利用した社会実験の実施や情報発信、さらには、新たな関係人口の取り込みに向け、高瀬裏川をモデルにしたメタバース実証事業を実施するなど、グランドデザインの策定に先駆けて、できることから取組を進めております。
引き続き、本プロジェクトに、より多くの市民の皆様や民間団体の方々を巻き込みながら、官民一体となって、にぎわいのあるまちづくりに取り組んでまいります。
次に、今議会の補正予算に計上をさせて頂いています、整備予定の都市計画道路「玉名駅平嶋線」についてでございます。
都市計画道路につきましては、令和3年から見直しを行い、 道路網の再構築に取り組み、都市計画道路の整備プログラム(案)を作成し、本年1月から3月にかけて、市民の皆様から意見を募る「パブリックコメント」を行い、最終検討を行っているところであります。
その道路整備プログラムの中で、この「玉名駅平嶋線」は優先度が最も高い、重要な路線と位置付けておりまして、このたび、 道路整備予定地に建物が建設される計画が予定されたことから、用地の先行取得をすることが有利と判断されるため、補正予算を計上させていただくことになりました。
境川左岸側に位置する「玉名駅平嶋線」は、南北に国道501号から国道208号(バイパス)を接続する縦軸の幹線道路となります。整備することで、南関インターチェンジ・菊水インターチェンジや有明海沿岸道路方面へと繋がる広域道路ネットワークを形成し、また、市街地やJR新玉名駅及び在来線玉名駅といった円滑な市街環状網も整備されることから、定住及び物流など様々な施策に寄与するものであると考え、優先的に取り組んでまいりますので、どうぞご理解を賜りたく存じます。
最後になりますが、今議会では、先に申しましたことに加えまして、主なものとして、築山小学校のクラス増加に対応するための、第2仮設プレハブ校舎の借上料や、近年の異常な猛暑対策や災害時避難所対応もあわせた市武道館への空調設置工事費、また、債務負担行為補正においては、頻発する災害対応に伴う排水ポンプ車の導入などの議案を計上いたしております。議案の内容につきましては、このあと提案理由の説明の中で、それぞれ申し上げさせていただきますので、充分にご審議をいただき、いずれも原案どおり、ご承認を賜りますようお願い申し上げまして、開会にあたりましてのご挨拶とさせていただきます。
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