令和3年9月定例会 招集あいさつ
令和3年8月30日(月曜日)
皆様おはようございます。
令和3年第6回玉名市議会、定例会の開会にあたりまして、ご挨拶を申し上げます。
議員の皆様におかれましては、御多忙の中、御出席を賜り、御審議いただきますことに対し、誠にありがたく、厚く御礼を申し上げる次第でございます。
さて、今月11日から降り続いた豪雨は、昨年に引き続き、記録的なものとなり、九州北部各地では、浸水や土砂崩れの被害が、相次いで発生したところでございます。まず、九州北部、特に長崎県、佐賀県、福岡県等、8月の豪雨に被災された方々へ、心よりお見舞いを申し上げます。
本市におきましても、速やかに災害対策本部を設置し、迅速な対応にあたってきたところでありますけれども、8月12日には、土砂災害の恐れから避難指示を発令いたしたところでございます。
今回は、大雨警報の発令期間が、例年になく長く続いたわけでありますが、8月11日の警報発令から8月19日の警報解除までの9日間の本市の総雨量は、742ミリメートルに達し、この雨量は、昨年8月1ヶ月の総雨量68ミリメートルの約10倍に相当するものでございました。
一方、避難所につきましては、玉名市文化センターや玉名市総合体育館等をはじめとした1次避難所5箇所に、また2次以降の避難所6箇所を追加して開設いたしました。8月12日夜半のピーク時には、1日最大で385人の市民の皆様が、避難所に避難されていたところでございます。
幸い人命に関わる被害は出ておりませんが、道路の陥没や法面崩壊等、一部被害が発生しており、現在、各部署において、被害の対策・対応を懸命に行っているところであります。
さて、新型コロナウイルス感染症の情勢についてでございますが、現在、第5波の渦中にあり、全国的にも爆発的な広がりをみせ、今もって歯止めがかからない状況となっているところであります。特に感染力の強いデルタ株への置き換わりが一気に進み、国内各地で緊迫した現状が続いているところです。
また現在、緊急事態宣言が、東京都をはじめとした
21都道府県に、また熊本県をはじめとした「まん延防止等重点措置」も12県に適用されており、いずれも9月12日までとなっている次第であります。感染状況は、これまで経験したことがないような高い水準で感染が続いており、さらには全国的にも病床の逼迫が進行していることから、新規陽性者の更なる抑え込みが、今後も必要になっているところでございます。
熊本県内におきましても、新規陽性者数が連日200人を超え、特に8月20日には、過去最高の318人の新規陽性者が確認され、これまでにないスピードでの感染の広がりに改めて危機感を抱いた次第であります。
さらに、熊本県の病床使用率は、8月26日現在、60.2%と医療提供体制も非常に厳しい状況が続いており、県といたしましては、県独自のリスクレベルの最上位である「レベル5(厳戒警報)」を引き続き、維持することとしているところです。感染傾向といたしましては、家庭内感染やワクチン未接種の若い世代の感染が多いことが挙げられ、県といたしましても県民の皆様には、引き続き、3密の回避等、行動の自粛をお願いされているところであります。
続きまして、本市の状況ですが、7月下旬には、市内複数の飲食店でクラスターが発生、また今月18日には、くまもと県北病院での発生に加えて、新規陽性者の発生も連日続くなど、依然として予断を許さない状況であります。また、近隣の荒尾市など有明保健所管内におきましても同様に、厳しい状態であることから、引き続き、感染拡大地域への往来の抑制等、総合的な感染症対策に努めてまいらなければなりません。
そして、このような状況で実施中のワクチン接種につきましては、これまでの個別接種や集団接種に加えて、7月29日より九州看護福祉大学で広域的な集団接種を開始しているところです。ここでは、九州看護福祉大学、玉名郡市医師会、くまもと県北病院、更には周辺自治体と連携し、一般接種の中でも特に優先して接種すべき保育士や学校教職員、更に地域経済を支えておられる商工団体等の中小事業者の接種を支援しているところであります。
次に、ワクチン接種の進捗状況ですが、現在、65歳以上の高齢者の接種率は、2回目接種済の方で、既に90%を優に超えており、また12歳以上の全市民を対象とした接種率は、1回目が67%、2回目が57%となっているところであります。本市の接種は、いずれも県平均より早いスピードで進行しており、概ね順調に進んでおります。今後もこれまで同様、集団免疫の早期獲得のため、玉名郡市医師会やくまもと県北病院等との連携を図りながら、ワクチン接種の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
ところで、コロナ禍の中で開催された東京オリンピックでございますが、8月8日に終了し、現在はパラリンピックが開催中であります。玉名市がホストタウンでありましたアンゴラ共和国女子ハンドボールチームのキャンプ受け入れにつきまして、当初は、大変憂慮していたところでありますが、本市での準備滞在期間を終え、無事に送り出すことができ、現在は安堵しているところであります。そのような中、嬉しいことに、アンゴラの選手の皆様が、開会式で本市のマスコット「タマにゃん」が描かれたマスクを着用して入場してくださいました。テレビ越しではありますけれども、本市マスコットが全世界に映し出された光景に、喜びを感じるとともに、アンゴラ選手の計らいに改めて感謝したところであります。
さて、今議会におきましても、新型コロナウイルス感染症対策関連の予算を計上いたしております。主なものといたしましては、保育園等にマスクや消毒液等の購入経費として、1施設当たり上限50万円を支援する「保育環境改善等事業」、また、「ICT環境整備事業」は、文部科学省が推進する「GIGAスクール構想」の実現に向けた取り組みであり、小中学校の感染防止対策を図る一方で、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備し、児童生徒の創造性を育むICT教育を推進するものであります。今回、タブレット授業に用いる電子黒板機能つきプロジェクターを市内20小中学校に購入、更新するものでございます。
ところで、断続的に降り続きました、この度の豪雨につきましては、峠は過ぎたものと思われますが、これからは、台風に対する警戒が必要となってくる季節を迎えることとなってきます。コロナ禍にあって、引き続き、新型コロナウイルス感染症対策と併せて、この防災・減災への取り組みにつきましても、細心の注意を払いながら行政の推進に邁進してまいりたいと考えております。
最後になりますが、議案の内容につきましては、このあと提案理由の説明の中で、それぞれ申し上げさせていただきます。今議会提案の予算及び案件に対しましては、充分にご審議いただき、いずれも原案通りご承認を賜りますようお願い申し上げ、開会にあたりまして、私の挨拶とさせていただきます。
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