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令和4年3月定例会 招集あいさつ

更新日:2022年2月25日
令和4年2月25日(金曜日)
皆様おはようございます。

令和4年第2回玉名市議会定例会の開会にあたり、ご挨拶申し上げます。

議員の皆様におかれましては、御多忙の中、御出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。

本議会には、令和4年度当初予算案をはじめとした議案を提案いたしておりますが、市政運営や予算編成に関する基本的な考え方、そして、予算案に計上しております主要事業について御説明を申し上げ、議員各位に対しまして、御理解、御協力をお願いするものでございます。

 

まず初めに、社会問題となっておりますアサリ産地偽装についてでございますが、今回の事態につきましては、とても残念に感じているところであります。本市は古くから豊穣の海と称された有明海の恩恵を享受してまいりましたが、この度、流通過程の一部に不正がありましたことは、食の安全や県産ブランドのイメージ低下につながるとともに、消費者の信頼を裏切る悪質な行為であり、甚だ遺憾に堪えません。

また、本市のふるさと納税返礼品であるアサリ加工品の産地証明の疑義に関しましても、寄付者の皆様に大変ご心配をおかけしておりますが、現在、全ての返礼品におきまして、総務省が示す地場産品の基準に基づき、再度の産地確認作業を実施しているところでございます。

今回の件を機に産地偽装が根絶され、市場が正常化されることを切に念じておりますが、今後も県と協力をしながら、一日も早いアサリの再生と県産並びに玉名産ブランドの信頼回復に努めてまいる所存でございます。

 

続きまして、国及び県の動向について触れさせていただきます。依然として収束の兆しが見えない新型コロナウイルス感染症ですが、2月20日現在、まん延防止等重点措置が、沖縄県等の一部で解除されましたものの、熊本県をはじめ全国31都道府県におきましては、3月6日まで適用延長が決定されているところであります。最近ではオミクロン株の派生株であるステルス・オミクロン株の感染拡大が懸念され、その動向が注目されていることから、まだまだ予断を許さない状況に変わりはなく、引き続き、感染防止対策の徹底が求められているところであります。

そして、熊本県でも先月27日に新規陽性者のピークの1,275人が確認されており、今月18日現在、県のリスクレベルも4週連続で「レベル3、対策強化レベル」とされているところです。また熊本県・熊本市新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の見解では、「現在、感染状況は横ばいの状況にあると考えられるが、重症者数には、増加が見られ、医療逼迫を起こさないためにも、現状の公衆衛生対策の維持が必要である」と述べられております。また「今後、新型コロナウイルスへの対応が長期化することを見越した場合、人の移動の増減や、年齢ごとの免疫獲得者割合等に留意した戦略的なワクチン接種が重要となる」と改めて認識を示されたことから、県は、感染の再拡大を防ぐためにも、引き続き、感染防止対策の徹底と3回目のワクチン早期接種について、県民の皆様へお願いされているところであります。

 

さて、令和3年度の1年を振り返ってみますと、私事になりますが、10月の市長選挙におきましては、市民の皆様のご負託を頂き、引き続き、市長職を担わせて頂くこととなりました。2期目に向け、これまでにも増して、全ての市民の皆様に寄り添う市政の実現と、「市民の笑顔が人を呼び込むまち玉名」を目指して、全力で邁進していく決意を新たにしたところでございます。

また、昨年に引き続きまして、コロナの影響により、閉塞感が漂う1年でございました。「市民の命と暮らしを守るため」を合言葉に、日夜、職員と議論を重ね、スピード感をもって、生活支援や緊急経済対策等のコロナ対策を講じてまいったところでございます。しかしながら、市のイベントや地域の各種行事が、中止または規模縮小とならざるを得ない状況になり、非常に残念であったと感じております。

一方で、このような中でも、少しずつ着実に行政は進展してまいりました。

まず、合併当初より早期開通が切望されておりました都市計画道路・岱明玉名線が、5月に全線開通いたしました。この全線開通により、有明海沿岸地域と九州新幹線新玉名駅や、くまもと県北病院等が位置する玉名北部地域がつながり、さらに災害時の避難路や緊急輸送路としての役割や、県北観光の回遊性が向上することを確信いたしているところであります。

また、コロナ禍の中で開催されました東京オリンピックには、玉名市がホストタウンであるアンゴラ共和国女子ハンドボールチームが出場しました。キャンプ受け入れに際しましては、不安材料も多々ありましたが、国際チームの滞在により、本市の認知度も向上したものと思われ、大変光栄に感じているところであります。

そして、新玉名駅周辺につきましても、九州新幹線の全線開業から10年余が経過し、くまもと県北病院の開院や周辺道路の拡幅等、新たな追い風となる変化が起きております。令和2年8月、具体的な整備手法について定めた「新玉名駅周辺整備方針」を策定し、令和3年4月には「新玉名駅周辺商業施設等立地促進奨励金」制度を設け、民間企業誘致をはじめ、本市の将来計画を見据えた整備推進に尽力してきたところであります。

さらに、本年1月には、TSMCの関連企業の誘致促進を図るために「玉名市企業立地推進プロジェクトチーム」を設置いたしました。今後、関連企業の進出が予想されますが、このTSMC効果を地域浮揚のチャンスととらえ、半導体関連企業の受け入れ対応等、庁内横断的に推進をしてまいりたいと考えております。

さて、コロナ対策の重要な柱であるワクチン接種につきましては、昨年12月から医療従事者を皮切りに3回目の追加接種を開始し、今月からは玉名市役所本庁舎と横島町公民館で集団接種を開始しているところでございます。さらに、今月19日より、2回目接種済の18歳以上の全ての対象者の接種間隔を6か月に前倒しして進めておりまして、今月22日現在で、18歳以上の接種率は27%となっており、国の平均を上回り、県内でも早いスピードで進展しております。

また、懸念されておりました5歳以上11歳以下の小児接種につきましては、医師会をはじめ医療機関のご協力により、玉名郡市1市4町で広域的に開始する運びとなっております。

今後も引き続き、玉名郡市医師会、薬剤師会、くまもと県北病院等と連携を図りながらワクチン接種の推進に取り組んでまいります。

このように本年度の政策推進に関しましては、コロナ禍ではありましたが、ある一定の成果はあったものと感じているところであります。しかし、まだ多くの課題が残されおり、市政発展に向けた取り組みを、引き続き推進してまいりたいと考えております。

 

それでは、国の地方財政対策を踏まえ、令和4年度当初予算案について、その主なものをご説明いたします。

まず、国における地方財政の見通しにつきましては、新たなオミクロン株の出現による急速な感染拡大が生じており、新型コロナウイルス感染症による影響での原油価格の高騰、原材料価格の変動など依然として厳しい状況でございます。

このように先行き不透明な中、国の令和4年度予算は、防災・減災、国土強靭化の推進など安全・安心の確保を柱とする令和3年度補正予算と一体的に「16ヶ月予算」の考え方の下、編成されたところでございます。

国は、地方財政対策のひとつとして、安定的な財政運営に必要な普通交付税等の一般財源総額について、令和3年度地方財政計画を上回る額を確保し、その対応を行うこととされています。

また、老朽化したインフラの長寿命化や公共施設の複合化など公共施設の適正管理を推進する「公共施設等適正管理推進事業費」については、対象事業を拡充した上で、事業期間を5年間延長することとしているところです。

このような中、本市の令和4年度の当初予算は、将来にわたって持続可能な財政基盤を確立するため、引き続き市税などの自主財源の確保を図り、行政評価制度結果の的確な反映と事務事業の徹底した見直しを行うことを念頭に予算編成を行いました。

また、「市総合計画」に基づき、優先的・重点的に実施する施策を積極的に推進しつつ、「笑顔をつくる10年ビジョン」の基本目標の達成に向け、引き続き、市民生活の安定・まちづくりの充実・行政運営の進化の3つの取り組みを推進し、その実現に向けて優先度の高いものから着手していくことといたしております。

この結果、令和4年度玉名市一般会計予算案は、324億3,700万円となり、前年度と比較しまして、3.9%増となりました。

 

それでは、当初予算の主な内容につきまして、「笑顔をつくる10年ビジョン」の3原則に沿って御説明いたします。

まず、原則その1、「市民生活の安定」の分野でございます。

1つ目の地域公共交通対策事業でございますが、この事業は、市民の日常生活における移動手段として、重要な役割を担っており、将来にわたり市民に利用される交通体系を構築する必要があるため、利用者数の減少による路線バス事業者へ路線維持に係る補助を行うとともに、路線の見直しを行い、公共交通の利便性確保を行っております。

また、交通不便地域の解消といたしましては、天水・河内エリアにみかんタクシー、滑石・岱明エリアにしおかぜタクシー、大浜・豊水・横島エリアにいちごタクシー、令和4年4月から玉陵中学校校区全域へエリア拡大を行う、いだてんタクシーの運行により、地域住民の日常生活における移動手段を確保する取組を行うものでございます。

2つ目の放課後児童健全育成事業につきましては、保護者が仕事などで家庭にいない小学生が、安全・安心して生活できる場を提供することにより、児童の健全な育成と、保護者の就労に向けた環境づくりとして、高道小学校及び大野小学校の敷地内に新たな学童施設を建設するものでございます。

3つ目の待機児童解消事業につきましては、玉名第1保育所の建替えを含めた公立保育所の集約化等の検討を進めるとともに、私立保育園、認定こども園などが行う施設整備への補助を行い、保育環境の改善や入所定員の増加を目指すものでございます。

4つ目の学校施設改修事業は、令和2年度より玉名中学校体育館及び技術室棟の建替事業を行っており、体育館につきましては、令和3年度に完成し、技術室棟につきましては、令和4年度に完成予定でございます。また、有明中学校の運動場の機能向上を目的といたしまして、防球ネット工事を行うものでございます。さらに、補正予算の中でも説明いたしますが、玉名町小学校の管理棟及び給食棟の中規模改修工事も令和4年度で実施する予定であり、教育環境向上のための整備に取り組んでまいります。

 

次に、原則その2、「まちづくりの充実」の分野でございます。

1つ目の金栗四三PR事業につきましては、金栗氏の功績やエピソードを活かし、「スポーツ・健康・教育」の分野での新たな観光スタイル「玉名型3つのツーリズム」を推進し、地元の方々はもとより、ゆかりのある自治体や団体と連携・協力し、全国へと情報発信などを行うものでございます。

2つ目は、新玉名駅周辺整備事業でございます。新玉名駅周辺整備事業につきましては、これまで進出を計画する企業との具体的な協議、新玉名駅周辺整備方針に関する地権者・地域の皆様との勉強会の開催、埋蔵文化財確認調査、インフラ整備に向けた地権者協議等を行っているところでございます。

新年度につきましても、企業との協議、地権者・地域住民の方々への丁寧な説明、新玉名駅周辺商業施設等立地促進奨励金の活用、企業の進捗状況に応じたインフラ整備等を引き続き行う予定としており、企業が進出しやすい更なる環境づくりに努め、県北の玄関口としてふさわしいまちづくりを進めてまいります。

3つ目の、岱明防災コミュニティセンター建設事業につきましては、防災研修施設、災害避難所及び防災備蓄倉庫を備え、公民館機能、そして社会福祉協議会ボランティアセンター機能を有する複合施設でございます。

センター施設の完成は、令和4年8月を予定しております。その後、現公民館の解体工事や第2期外構工事を行い、全ての完成を令和5年6月頃に予定しております。

4つ目の、担い手確保・育成事業につきましては、地域の農業を担う中心的な農業者や次世代を担う農業者への経営発展の支援であり、農業用機械・設備投資に対しての補助や次世代を担う農業者に、就農直後の経営支援として資金の交付を行うものでございます。

 

次に、原則その3、「行政運営の進化」の分野でございます。

1つ目の、ふるさと納税推進事業でございますが、全国各地から玉名市を応援しようとたくさんの方々からの寄附金が寄せられており、この場をお借りいたしまして、心より御礼を申し上げます。引き続き、市内事業者の皆様からの魅力ある返礼品の提供を通じ、より一層の寄附を目指すことで、地域産業の活性化と自主財源の確保を図って参ります。

2つ目の、地域づくり事業につきましては、市民活動団体が行う活動に対し支援を行い、地域コミュニティの活性化を図り、行政と市民団体が協働して、課題解決への体制構築などの取組を行うものでございます。

3つ目の、コンビニ収納・キャッシュレス決済導入事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策と市民の皆様の利便性向上を図るため、住民税、固定資産税、軽自動車税、国民健康保険税、市営住宅使用料などのコンビニエンスストアでの納付、及びキャッシュレス決済を令和5年度より開始する事業になります。令和4年度は、導入に向けた準備のため、収納代行事業者の選定、並びに各業務システムの改修を行うものでございます。

以上、令和4年度当初予算案につきまして主なものをご説明申し上げましたが、あわせまして令和3年度補正予算案も提案をさせていただいております。

 

令和3年度補正予算は、本年度予算の決算見込みによる調整が大部分でございますけれども、国の「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」に基づく、令和3年度第1次補正予算に対応した予算を計上しております。

主なものといたしまして、収益力向上に取り組む産地支援としての産地生産基盤パワーアップ事業及び担い手確保・経営強化支援事業補助金、玉名町小学校の管理棟及び給食棟の外壁改修を行う玉名町小学校中規模改修事業など、合計11事業、総額で5億6,294万5千円を計上し、着実かつ早期の執行に取り組んでまいります。

以上、新年度におけます市政運営や予算編成に関する考え方と主な事業内容、さらには、補正予算につきまして述べさせていただきました。

最後になりますが、コロナ情勢につきましては、収束が見えず混沌とした状況であり、この影響はしばらく続くものと思われます。このような中で、当然のことながら、引き続きコロナ対策を最優先課題として取り組まなくてはならないと考えておりますが、同時に私の理念であります「市民の笑顔が人を呼び込むまち、笑顔をつくる10年ビジョンのまちづくり」につきましても、その政策実現に向けて職員一丸となって努力してまいる所存でございます。議員各位におかれましては、引き続き、御理解と御協力を賜りますようお願いを申し上げます。

また、議案の内容につきまして、このあと提案理由の説明の中で、それぞれ申し上げさせていただきます。今議会提案の予算及び案件に対しましては、充分にご審議をいただき、いずれも原案通りご承認を賜りますようお願い申し上げまして、開会にあたりましての私からの挨拶とさせていただきます。

よろしくお願い申し上げます。


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