令和8年3月議会 招集あいさつ
令和8年2月25日(水曜日)
皆様おはようございます。令和8年第1回市議会定例会の開催にあたり、議員の皆様におかれましては、御多忙の中、御出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。
今月に入り、冬らしい寒さが到来いたしましたが、ちょうど衆議院議員選挙の投票が実施された2月初旬は、本市でも、強い寒気が流れ込み、最低気温がマイナスを記録し、雪が舞うなど、凍てつくような寒さが続きました。しかし、最近は一転、春を感じさせる陽気となっており、寒暖差が激しく体調を崩しやすい気候に加えて空気が乾燥し、インフルエンザの流行もピークを迎えております。
県の先週の発表によりますと、インフルエンザの報告数は、6週連続で増加し、警報レベルを超えており、注意喚起がなされています。
本市においても、昨年末から、インフルエンザが流行りだし、各小中学校においても、学級で複数人の感染が確認され始め、感染予防のために学級閉鎖が相次ぎました。
今年に入りまして、さらに感染者が大幅に増加し、学級閉鎖のみならず、学年閉鎖、そして、臨時休校となった学校の報告も受けている状況です。
特に、2月に入りまして、市内の中学校では、6校全てで学級あるいは学年閉鎖となり、内1校は臨時休校となった次第です。また、小学校でも7校が学級あるいは学年閉鎖となり、内1校は臨時休校となっております。2月中は欠席者数が延べ600人を超えそうな状況でもございます。
この時期、高校、大学などの受験シーズンでもあり、受験生はもとより、ご家族の皆さんも心配されておられることと存じます。まだまだ、流行のピークが長引く恐れもありますので、ぜひ、ご家庭で定期的な換気や手洗い、マスクの着用などの基本的な感染対策を徹底し、引き続き体調管理には十分にご留意いただきたいと存じます。
さて、1月23日衆議院が解散され、2月8日、衆議院議員総選挙の投票が実施されました。雪や寒さに見舞われる、まさに真冬の選挙戦となったにもかかわらず、投票率は前回より上がり、ご承知のとおり、与党自民党が大きく議席を伸ばす結果となりました。高市政権に対する大きな期待の表れと捉えますが、国内外ともに揺れ動く難局において、物価高対策や経済対策など、景気や国民生活を下支えするための政策にしっかりと取り組んで頂くことを期待するところであります。
次に、先々週の13日から14日にかけまして、中京・関西エリアの市場関係者の皆様に対し、本市の主要農産物でありますイチゴ、トマト、ミニトマトなどのトップセールスを行なうため、京都を訪れてまいりました。本市と、JAたまな・JA大浜の各代表者と共に、本市農産物のより一層の消費拡大を図るため、その品質や、干拓地の豊かな土壌で育つ特性をアピールしてまいった次第であります。
また、昨年の豪雨被害を乗り越え、生産者の弛まぬ努力により前年同水準の出荷量を維持し、安定供給ができることを説明し、有利販売、そして消費拡大を要請するとともに、連携強化を確認することができました。今後も折を見て市場関係者に対するトップセールスを勢力的に展開し、私みずから玉名産農産物のアピールと消費拡大に寄与してまいりたいと考えております。
それでは、本議会におきまして、令和8年度当初予算案をはじめとした議案を提案させていただいておりますので、本年度の取り組みを振り返りながら、新年度の予算編成に関する基本的な考え方、そして、予算案に計上しております主要事業について御説明を申し上げ、議員各位に対しまして、御理解と御協力を賜りたいと存じます。
まず、本年度は、昨年8月10日から降り続いた記録的な大雨、そして線状降水帯が発生した豪雨災害により、本市はまさに甚大な被害に見舞われました。それから半年が経過し、ほぼほぼ復旧は進んでおりますが、未だ生活再建や生業再建など、本格的な回復に至っていない被災者の方々もおられます。
市役所内部では、ただ今、災害対応の中心的役割を担った、防災安全課及び総合福祉課災害支援室において、対応の振り返り検証を行なっております。対応にあたった職員等のアンケートをもとに課題を抽出し、今後の対応策や改善策を検討して、庁内各部署との対応体制の見直しを実施しているところです。いつ起こるかわからない、予測困難な災害が頻発化している今、災害に強いまちを目指し、災害への備えと対応する力を、さらに向上させていかなければならないと考えております。
また、10月には、市長及び市議会議員の改選が行われました。これに伴い、新たな市議会が発足し、各委員会も組織され、新体制での議会活動がスタートいたしました。
私自身も市長として3期目を迎え、新たな決意と情熱を胸に、市政運営に邁進していく所存でございます。
昨年は市制20周年を迎えましたが、30年、40年先を見据え、本市が笑顔あふれる明るい未来を築いていけるよう、行政と市議会がそれぞれの役割を全うしつつ、密な連携を図り、市民目線に立って議論を尽くしてまいりたいと存じます。改めまして、皆様方の御高配を心よりお願い申し上げます。
次に、企業誘致についてでございますが、市長就任以来、誘致事業の強化を図ってきたことにより成果が現れてまいりました。ご承知のことと存じますが、先月13日、ベストアメニティ株式会社様と工場などの増設に伴う立地協定を締結いたしました。岱明町開田にあるペットフードなどの工場の製造ラインの増設に加え、事業拡大のために上小田に22,800平方メートル程度の用地を取得され、第3工場、第4工場、そして物流施設を新たに増設される予定であります。今回の計画では、約51億円の大型投資と約80人の雇用が見込まれています。それ以外にも、今年度は、新設3件の企業様に立地頂きました。これからは、地域に根差した企業としてますます発展していただければと願うところであります。
企業立地は本市全体の地域経済が活性化し、雇用が生まれ、移住・定住といった効果を生み出すと考えており、今後も積極的に取り組んでまいります。
また、本市予算の貴重な財源となっている「ふるさと納税」による寄付額についてでございますが、一昨年は8億5千万円、昨年度は10億8千万円と増加しており、本年度も、引き続きPR活動などに力を入れたことにより、1月末時点で、すでに10億6千万円を超え、ルール改正後、活用できる額が過去最高であった昨年をさらに更新することになると見込んでおります。
今までも、ふるさと納税は主要な事業として、寄付者の思いを汲み取りつつ、返礼品を通じて玉名の魅力を伝え、玉名のファン、応援者を増やすための工夫や努力を重ねてまいりました。その結果、市長就任当初より、寄付額は40倍近く増加してまいりました。しかし、まだまだ伸び代があると考えているところでもありますので、事業を分析し、寄附へと繋ぐ仕組みづくりを行ないながら、更なる需要の拡大を図り、貴重な自主財源の確保のためにしっかりと取り組んでまいります。
それでは、続きまして令和8年度当初予算案についてご説明いたします。
まず、国の地方財政対策の概要といたしまして、引き続き物価高が続くとともに、社会保障関係費や人件費の増加等が見込まれる中、地方公共団体が様々な行政課題に対応しながら、行政サービスを安定的に提供できるよう、令和7年度地方財政計画の水準を下回らないよう確保することを基本として地方財政対策を講ずることとしております。
その中で、物価高への対応として地方公共団体のサービス・施設管理経費などの関係経費の増額分については、普通交付税の算定において、関係経費の単位費用措置の引き上げ、また、「地域の元気創造事業費」において、新たに価格転嫁分を創設し、価格転嫁に積極的に取り組む地方公共団体の財政需要を適切に反映することとされております。
このような中、本市の令和8年度の当初予算は、将来にわたって持続可能な財政基盤を確立するため、引き続き市税などの自主財源の確保を図り、行政サービスを低下させることなく、行政評価制度結果の的確な反映と事務事業の徹底した見直しを行うことを念頭に予算編成を行いました。
また、「笑顔をつくる10年ビジョン」の基本目標の達成に向け、市民生活の安定・まちづくりの充実・行政運営の進化、この3つの取組を推進し、学校給食費無償化等の子育て支援の充実や小中学校空調整備、災害に強いまちづくりなど、その実現に向けて優先度の高いものから着手していくこととしております。
この結果、令和8年度玉名市一般会計予算案は、381億5,800万円となり、前年度比2.8パーセントの増となります。
それでは、当初予算の主な内容につきまして、「笑顔をつくる10年ビジョン」の三原則に沿って重点化した事業を中心に御説明いたします。
まず、1つ目の原則「市民生活の安定」の分野でございます。
1点目の子育て支援の充実は6億2,244万3千円を計上いたしております。
小中学校の給食費は令和8年度から国が進める小学校の給食費無償化に加えて、市独自の取組として国の基準5,200円の超過分を含め、中学校まで無償化を拡大して実施し、子育て世帯への経済的な支援を行います。
また、保育所等を利用していない0歳6か月から3歳未満の児童を対象に月10時間以内の利用ができる「こども誰でも 通園制度」が全国展開され、本市においても伊倉保育所で4月より実施をいたします。
2点目の小中学校整備事業は19億2,471万8千円を計上いたしております。
安心・安全で良質な教育環境の確保のための学校施設の改修事業等になります。主な取組としましては、令和9年4月開校に向けての天水小学校建設工事に併せて通学路の道路幅員の拡幅や歩道の整備を行います。
また、近年の猛暑の常態化による熱中症対策として、全ての小中学校の体育館に空調設備を整備します。体育館は児童生徒の教育活動の場であり、災害時の避難場所としても大変重要な役割を果たす施設であるため、更なる教育環境の充実及び耐災害性の向上を図ります。
3点目の情報教育推進事業は9,563万2千円を計上いたしております。
国の交付金を活用し、本年度に導入したディスプレイ型の電子黒板と学習用タブレットに加え、今回更新を行うICT関連ソフトを活用し、ネクストGIGAスクール構想に向け、更なる情報活用能力の育成やICTを効果的に活用した授業改善、校務の情報化に取り組んでいきます。
4点目の地域公共交通対策事業は1億5,034万7千円を計上いたしております。
この事業は、市民の日常生活における移動手段を確保することを目的としており、特にお年寄りや学生などの日常生活における移動手段を確保するため、路線バスの運行維持のための運行事業者等への補助や乗合タクシーを運行しております。
乗合タクシーにつきましては、交通不便地域の解消を目的に市内全域を網羅するため4つのエリアにて運行する公共交通体系を構築しています。今後も、利用状況に応じて便数など調整しながら市民が利用しやすい運行体系の構築に努めてまいります。
次に、2つ目の原則「まちづくりの充実」の分野でございます。
1点目は企業誘致促進・地場企業支援で8億4,701万2千円を計上いたしております。
新たな企業の誘致や既存企業のアフターフォローなど進出企業等に対して優遇を講ずることにより、地元からの雇用や就業機会の創出など、市全体への好循環に繋がる取組として支援を行います。また、三ツ川産業団地の開発事業者に対して、開発事業区域内のインフラ整備費用の一部に対して支援を行います。
2点目の鍋松原海岸しおまちパーク整備事業は、1億7,988万8千円を計上いたしております。
岱明コミュニティセンター潮湯を中心とした一帯を「しおまちパーク」として、ビーチスポーツやキャンプなど市内外を問わずご利用いただいております。現在、空き施設となっている磯の里を買い物や飲食ができる施設へとリニューアルし、日帰りでも楽しめる誘客施設として整備を行います。
3点目の災害に強い都市づくりは3億1,196万1千円を計上いたしております。
近年、頻発化する豪雨災害などによる菊池川水系の洪水被害を最小限とするため、国が河川防災ステーションとして災害時の緊急復旧を行う上での資材の備蓄やヘリポート等の整備を行います。本市もそれにあわせ、災害時の活動拠点として水防センターを建設し、平常時には防災学習や交流の場として活用します。
また、令和7年8月豪雨で甚大な冠水被害を受けた境川流域内の内水氾濫対策として、境川に流入する周辺の排水路整備を行い、浸水被害の軽減を図ります。
4点目の担い手確保・育成事業は2億7,621万4千円を計上いたしております。
地域の農業を担う中心的な農業者や次世代を担う農業者へ、経営発展の支援といたしまして、就農直後の経営支援として資金の交付や農地の集約を促進させるための補助など担い手に対する各種支援を行ってまいります。
次に、3つ目の原則「行政運営の進化」の分野でございます。
1点目の自治体DX推進事業は1億563万円を計上いたしております。
業務の効率化などの業務改善はもちろんでございますが、デジタル技術を活用した住民サービスと利便性の向上を図ることを目的としています。本年3月より、市役所の窓口(フロントヤード)改革として「書かない窓口」を開始することとしており、引越しや死亡届などの手続きにおいて、煩雑かつ複数課にまたがる場合でも、一か所での署名だけで完結するなど、窓口手続を簡略化いたします。
また、市ホームページと玉名市公式ラインでの情報を活用したAIコンシェルジュ(生成AIチャットボット)を導入し、AIがお問い合わせに自動で応答し、28か国の言語により最適な回答をいたします。
2点目のふるさと納税推進事業は6億5,715万2千円を計上いたしております。
これまでも、ふるさと納税として多くの方々に玉名を応援していただいており、住みやすいまちづくりのための貴重な自主財源として活用させていただいております。さらに、市内事業者の皆様と魅力ある返礼品の提供を行いながら、より一層の寄附を目指すことで、地域産業の活性化と関係人口の創出に取組んでまいります。
以上、令和8年度当初予算案につきまして主なものをご説明申し上げましたが、あわせまして令和7年度補正予算案につきましてもご説明申し上げます。
令和7年度補正予算は、本年度予算の決算見込みによる調整が大部分でございますが、国の補正予算等に対応した予算を計上いたしております。主なものとして、避難所生活環境整備のための、し尿処理装置付きトイレ等の購入や道路メンテナンスサイクル事業などの予算を計上いたしております。
以上、新年度におけます予算編成に関する考え方と主な事業内容、さらには、補正予算につきまして述べさせていただきました。
最後になりますが、本年はあの熊本地震から10年の節目を迎える年となります。4月16日には、熊本市で「熊本地震10年犠牲者合同追悼式」が予定されております。
また、昨年は8月豪雨災害に見舞われた事もあり、市民の皆様と共に、復旧、復興に向けしっかりと歩んでいる最中でもあります。災害の激甚化、頻発化を身をもって経験したことは、決して 忘れてはならない、風化させてはならない。その経験や教訓からの学びを災害対応力の向上につなげ、災害に強いまちを目指してまいります。
また、本年の仕事始めにあたって、職員に対し、市民との『対話』、そして『共創』、この二つの言葉を念頭に置いて、業務に取り組むよう指示したところであります。
市民との『対話』とは、『市民目線』をさらに一歩進め、市民の皆様が何を求め、どのような課題を抱えているのかを深く理解するためには、直接顔を合わせ、言葉を交わし、心を傾けることで、真のニーズを理解できると考えます。より積極的な対話の機会を創出し、双方向のコミュニケーションに取り組んでほしいと思っております。
その『対話』を深めた先に目指すのが、『共創』になります。行政が全てを決める従来の形から踏み出し、市民の皆様をはじめ、地域団体、企業、大学、高校など、多様な主体と手を取り合い、知恵と力を出し合うことで、行政の力だけでは成し得ない 地域の課題解決や価値創造を実現し、より豊かで持続可能な 未来を共に築き上げていくことができると考えています。
私も、この2つの言葉を念頭に置き、市政運営に取り組むとともに、私の理念であります「市民の笑顔が人を呼び込むまち、笑顔をつくる10年ビジョン」を羅針盤に、常に10年先を見据えた政策立案をおこない、その政策実行に向けて職員一丸となって努力してまいる所存であります。引き続き、議員各位におかれましては、御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
議案の内容につきましては、このあと提案理由の説明の中で、それぞれ申し上げさせていただきます。今議会提案の予算及び案件に対しましては、充分にご審議いただき、いずれも原案通りご承認を賜りますようお願い申し上げ、開会にあたりましてのご挨拶とさせていただきます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
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