企画展 「木下家の人々 -季吉(すえきち)・熊雄・父助之-」
平成28年4月の熊本地震後、熊本市中央区黒髪の木下家から、地震で昭和13年建築の家屋が被害を蒙ったとの連絡がありました。
黒髪木下家は玉名の惣庄屋を代々勤めた木下初太郎・助之につながる家で、助之の二男季吉(放射線学の先達)・三男熊雄(深海サンゴ研究の世界的権威)が住んだ家です。二人は日本を代表する学者であり、玉名木下家を継いだ長男弥八郎は異母兄、弥八郎の子劇作家木下順二は甥にあたります。
昭和13年に熊雄が建てた家は、昨年の熊本地震によって壁は剥がれ瓦は落ち解体することとなり、家の中に残されていた季吉・熊雄の資料は急遽寄贈されることになりました。当館は木下順二氏の寄贈により、玉名木下家に関する資料を所蔵しています。そしてこの度熊本地震というきっかけではありましたが、黒髪木下家の資料も合わせて所蔵することになりました。
季吉・熊雄の父助之は、嘉永6年(1867)年ペリー来航後、藩命により西洋銃の製作に没頭します。その勉強のため長崎・佐賀を訪れ、艦船や反射炉といった近代技術の粋を目の当たりにし、他藩士らとも大いに交流しています。
今回は、学者季吉・熊雄の新資料に加え、二人の父助之の幕末長崎・佐賀視察に関する史料も合わせて展示し、新時代に向き合う玉名の木下家について紹介します。
木下季吉(1877〜1934)
木下熊雄(1881〜1947)
木下助之(1825〜1899)
展示期間
平成29年5月27日(土曜日)〜平成29年7月9日(日曜日)
チラシ
※過去の企画展の為、チラシに掲載の情報の内、概要・趣旨などのみ記載しております。
木下家関係の企画展
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- 「木下家とその交流 木下順二寄贈品展」 平成11年11月23日〜平成12年1月23日
- 「木下順二追悼展」 平成19年4月3日〜平成19年6月24日
- 「木下家の人々 -李吉・熊雄・父助之-」 平成29年5月27日〜平成29年7月9日
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